魚の標本の作り方

①魚を手に入れる
②魚を洗う
③魚を展鰭する
④魚にエタノールをかけてヒレを固定させる
⑤魚を撮影する
⑥魚をエタノール固定する
⑦標本タグを作る
⑧容器を変える

①魚を手に入れる

魚の手に入れ方は何でも構いません。鱗や内臓が処理されておらず、腐っていなければ何でもいいのです。スーパーで買ってきてもよいですが、初めてなら大きな魚は向きません。手のひらサイズが展鰭もしやすくエタノールも少なくて済むのでおすすめです。大衆魚の中でもアジは鰭膜(ヒレの膜)が弱いのでなるべく避けましょう。悩んでいたらご相談ください。今回はアイゴの幼魚を使います。

②魚を洗う

魚を水道水で洗います。ヌメリやゴミを落とすということもありますが、どこにヒレがついているかなどを事前に観察しておくとよいですよ。傷つけない程度にササっと洗いましょう。

③魚を展鰭する

魚を板の上にのせ、針を使ってヒレを広げて固定します。難しいので、「深く!展鰭編」を見ることをおすすめします。反対側に傷などがない限り、魚は左を向けて作業をしましょう。

④魚にエタノールをかけてヒレを固定する

針で固定したヒレにまんべんなくエタノールをかけていきます。この際、ヒレやその基部はもちろん、尾びれ付け根などにもかけておくと、尾びれが曲がることを防げます。魚の大きさにもよりますが、10分程すれば針を外しても構いません。きちんと撮影したい場合は10分程たった後、二度がけするとよりよいです。

⑤魚を撮影する

魚はエタノール液浸標本にすると色が褪せてしまいます。生鮮時の魚の色彩は同定(種類を調べること)に必須なので、必ず一枚は撮りましょう。詳しいことは「深く!撮影編」にあります。

⑥魚をエタノール固定する

ヒレがほぼ固まったら、全身をエタノール固定します。タッパーなどの平たい容器に70%エタノールを入れ、そこに魚が完全に浸かるように入れます。魚の大きさにもよりますが、おそらく3日すれば完全に固定されるでしょう。この写真のものは容器の大きさ上、尾鰭が曲がっているのでよくありません。

⑦標本タグを作る

魚が完全にエタノール固定される間、標本タグを作りましょう。これは標本を保管しておくにあたって絶対に必要なものです。以下のことを書いて、魚が入った容器とそれとは別の2ヶ所に保存するのがよいです。2ヶ所に保存するのは、エタノールがかかって文字が消えてしまうことがあるからです。
必要事項は以下の通りです。

  • 魚の名前
  • 採集(購入)日時とその場所、採集(購入)者名
  • 固定液(70%エタノールなど)

最低限これがあれば構いません。採集したものならば採集方法や詳しいことまで書いておくとよりよいです。

⑧容器を変える

タッパーで長期間保存するのは容器の劣化を考えると危険です。ガラス瓶などに入れ換えるか、容器を交換する必要があります。また、エタノールは魚をエタノール固定する際に体液で色がつき、臭くなるので交換することをおすすめします。